Hello, World. 私は急な腹痛で夜中に飛び起きました。死ぬかと思った。お腹がゴロゴロするだけで熱もないんですけど、念のため一日仕事を休んだら、だいぶん良くなりました。原因が謎…ストレスかも?!と家族に言ったら鼻で笑われました。なんでや!
先日、久しぶりに平和記念公園へ行ってきました。相変わらずすごい人です。G7広島サミット以降、海外からの観光客が爆発的に増えた印象です。資料館に長蛇の列ができていた時は目を疑いました。
さて、その平和記念資料館の近くに、見慣れないプレハブ施設ができていました。何だろうと近づいてみると、「G7広島サミット記念館」と書いてありました。
無料らしいので、中に入ってみると、G7広島サミットがパネルで紹介されていました。他にも、植樹で使用したスコップや、各国首脳からのメッセージ、会議に使われた円卓と椅子などが展示されていました。
そこで目を引いたのが、各国首脳への贈呈品でした。広島の歴史や文化、伝統を感じられてかつSDGsに配慮したものだそうです。(以下の説明は、作品の上に掲示されていたパネルから引用しています。)

まずは、高山尚也氏の漆器「伝(でん)」。綺麗ですね。最初見た時は、漆ってこんな色も出せるのかと驚きました。この独特な青緑は瀬戸内海を表現しているそうです。ちなみに、形は平和の象徴である鳩だそうです。言われてみれば確かに。
よくわからないんですけど、こういうものって漆の塗りだけじゃなくて、木材からの削り出しから一人でするんですかね? だとしたら相当な手間ですね。すごい。

こちらは、今井政之氏の作品「象嵌彩窯変 海老 花瓶」。この方は、瀬戸内海の生き物をモチーフにした作品を多く手がけているそうです。海老は不老長寿の象徴で、平和と環境保全の願いが込められているとのこと。
実物は、もっと金色の部分がキラキラしていました。茶色い土の肌と、海老の絵が共に素朴で、よく調和していました。器の形も、器に対する絵の配置も、とてもバランスがいいです。

そしてこちらは玉鋼のペーパーナイフ。広島県無形文化財保持者(日本刀制作技術)、無鑑査刀匠の三上貞直氏の作品「和永(わ ながく)」です。
日本では古来より刀は「邪を破り、未来を切り開く」と縁起物です。また、日本刀と同じ玉鋼を用いることで、それぞれが互いの性質を認めて協力できるようにとの願いが込められているとのことでした。
私はこれを見た瞬間、ヨダレが出そうになりました(え?)。
なんて美しいんだろう…! 見てくださいよ、この完成された曲線美! 私のこのヘタクソ写真じゃ、上手く伝わってないとは思うんですけども!!
私はこの説明がいらない、頭をガツンとやられるような美に弱いんですよね。余計なものが削ぎ落とされて、こうにしかならないという必然の美というか。これはあぁで、こう意味があって…って説明されないとわからない美しさって煩わしくないですか?
芸術は見ただけで心震えるような美しさであれ、って感じ。
もはや、ペーパーナイフと呼ぶのが恐れ多い造形です。個人的には、せっかく流線型が美しいのに、取手の紐が平紐でカクカクしているのが気になりました。そこだけが少し残念だけど、それ以外はもう本当に美しい。感激。元気が出る。
いや〜、久々にいいものを見ました。満足満足。
無料で入れるので、平和記念公園に行かれた際は、ぜひ寄ってみてください。
じゃあ、また。