Hello, World. 今日は長い会議があったのですが、頭が痛くなりませんでした! 感動…! 日々の瞑想の成果(?)かもしれません。

「なぜヒトだけが幸せになれないのか(著:小林武彦)」を読み終わりました。この本を手に取ったきっかけは、Youtubeで著者がこの本についてインタビューを受けている動画を見て、面白そうだなと思ったからです。

確か、テクノロジーの発明と使い方の比喩として、金槌の話をしていたんですよね。それを発明した人は釘を打つ(正しい使い方)けど、利用する人は人を殴る(本来の意図とは違った誤った使い方)みたいな。

1回読んだんですけど、感想を日記に書こうと思ったので、アウトプットをするという観点から、もう一度読み直しました。

2回通して読んでみての感想としては、「へ〜、…で?」って感じでした。

科学者がこういう本を書く時は、自分の専門分野を一般向けにわかりやすく解説するものだと思っていたんですが、この本はなんか違いました。

読んでいる最中にずっと気になってたのが、「この人は、本当はいったい何を研究しているんだろう?」ということでした。著者の本を数冊読めばわかるんでしょうけど。

というのも、「〜だと思う」という文章が目につくんですよね。あとは「〜したらどうでしょうか」とか、「〜だそうです」とか。実際に使用されている頻度は多くないのかもしれませんが、あると「ん?」ってなるんですよね。

著者が直接確かめたことじゃないのか〜、じゃあ著者は具体的にヒトが幸せになるために何をしているんだろう? という疑問が浮かんでしまう…ただの意見や思想の表明? それにしては独自性が薄い…みたいな。

また、具体的な解決策に欠けるなと思いました。

最後に著者が考える解決策(目指すべき社会)が書かれているんですけど、スケールが大きくて理想論なので、本を読み終わった後に「よし! 私も明日からこうしよう!」というふうにならないんですよね。

例えば、西野精治氏の本を読んだなら、「よし! よりよい睡眠のために明日からこうしよう!」ってなるし、池谷裕二氏の本を読んだなら、「よし! 次の試験勉強はこういうふうに計画を立てよう!」ってなるし、前野隆司氏の本を読んだなら「よし! 幸せになるための行動を増やそう!」ってなるんですけど、それがない。

なぜヒトだけが幸せになれないのだろう…?! と期待して読んでも、「進化の過程で獲得した生物としての性質と、弥生時代(定住)以降の社会がマッチしていないから」という、まぁそうだねって感じの結論なので、ちょっと肩透かしをくらいます。スマホ脳が出てきた時はキャッチーな話題でしたけど。

あと、文体も微妙に読みにくい。口語調で読みやすいはずなんですけど、初っ端のはじめにで「神社の前で心の中で願いをつぶやきます。(引用)」という文章を読んだ時はちょっと面食らって、「読み切れるだろうか…」と不安を覚えました(自分のことは棚に上げておいて)。

著者は、口語調の自然に暮らす系のエッセイに振り切るか、自分の研究内容をもうちょっと固い文章で一般向けに書いたらいいんじゃないかと思いました。それだと面白そう。

じゃあ、また。