Hello, World.

私は旅行から帰ってきたところで、ちょっと疲れていますが、なんとか生きています。体力的なものなので、しばらく休めば回復するはずです…して欲しい(切実)。

少し前に、「日本の歪み」という本を読みました。養老孟司、茂木健一郎と東浩紀の対談をまとめた本です。明治維新、戦争、天皇、死など、日本が抱える歴史的かつ構造的な問題がテーマになっています。読もうと思ったのは、タイトルもテーマも面白そうだったし、著者らがどう考えているか、単純に興味が湧いたからでした。

私は、例え読んでいてどんなに面白くないと感じる本でも、一応最後まで読み切ります。

「最後まで読んだら、きっと意味がわかって面白いはず…」とか、「この本の面白さが感じられないのは、私のレベルが低いからだ…」とか、色々と考えながら。

でも、この本は、日本語としては十分理解できるにもかかわらず、途中でつまらなくなって読むのをやめました。私にしては、とても珍しいことです。

だから、「それはなぜか?」を考えてみることにしました。

面白いけど、面白くないって感じ。

知的な議論としては十分面白いんだけど、全く共感できなかったんですよね。これを読む必要性が感じられないというか、そもそも彼らがこれを議論する必要性が感じられないというか…

養老孟司の喋っている分量が少なかったというのも原因かもしれません。その点は、読みながら、「残念だな〜」と思いました。『ヒトはなぜ、ゴキブリを嫌うのか? ~脳化社会の生き方~』という本は、もうめちゃくちゃ面白くて、食い入るように読んだので。

ということは、裏を返せば、この本にはそういう面白さがなかったということで、それはなにかと突き詰めると、「身体」なのだろうと思いました。

つまり、「それって、ただの意見だよね?」ってことです。

彼らが語ることに何の真実もリアリティもないというか、言葉が上っ面を滑っていく感じ? 身体というか、生き方に根ざしていない事柄に、あえて頭から捻り出した言葉っていうか…

テーマが重ければ重いほど、彼らの言葉の軽さが際立つと言うか…

う〜ん、表現が難しい…

とはいえ、この本のテーマ自体は、興味深いと思います。

内容も、賢い人たちが交わす知的な議論といった感じで、読み応えはあると思います。多分。最後まで読んでないけど。

ただ、私は読んでいてつまらないなと思って、読むのをやめちゃったなっていう。

そして、それを少し考えてみたっていう、ただの報告でした。

じゃあ、また。